私の財布はいつも一万円札感が不足している。
最近新聞を読んでいて、言葉(日本語)の使い方に違和感を受けることがたびたびある。たった今「違和感」という言葉を使ったが、この「感」の使い方についてもそうである。チュウハイの広告に「グレープフルーツ感がアップ」という記述を見つけた。また、インスタントコーヒーの箱に「コーヒー感」「ミルク感」なるものを数字化して表しているのを見た。伝えたいことのニュアンスはわかるが、どうも正しい日本語とは思えない。そのような表現が正しいとすれば、
「私の財布はいつも一万円札感が不足している。」
というような言い方も許されるのだろうか?
それ以前から気になっていたのが、「的」の使い方である。私自身は「社会的」「歴史的」「経済的」「文化的」等、「的」の前におくことができる名詞は限られている、なんでも前においていいわけではない、と認識していた。ところが「私的」「気持的」等の表現が出現し、最近は何でもありになってしまったようだ。
あるとき、そんなことをイギリス人と話していた。すると、日本語についての知識がある彼は、
I know what ‘teki’ is. It’s a train ticket that can be used repeatedly, isn’t it?
と得意げに言った。それは「てーき」です。
上海のハイアットパークホテルのあだ名がthe bottle openerであるが、その理由は意外にも・・・
bottle opener 、もちろん「栓抜き」のことです。
実は上海(shanghai)にある現時点で世界でもっとも高い建物のホテルであるハイアットパークホテルのニックネームがthe bottle openerなのです。
理由は最上階に台形の形(trapezoid)の穴が空いていて、遠くから見ればまさに大きな栓抜きがそびえ立っている様に見えるのです。
最初はそこには円形の穴(circular hole)が空くはずでした。しかし、設計の時点で「これではまるで日本の国旗の『日の丸』(rising sun)のように見える」という苦情が出てしまい、設計者はやむなく台形の形の穴を空けたのでした。
中国人はいまだに「日出ずる国」という意味の日の丸がお嫌いのようです。
Chinese people seem to dislike a rising sun associated with Japan’s flag which means a counrty in the direction of the rising sun.
新型インフルエンザが猛威を振るっているが、注意すればそれほど恐れるものではない。
国内でも老若男女を問わず死者が20人を超えている新型インフルエンザ。元々はメキシコで流行した豚インフルエンザ(swine flu )だったのが、脱兎のごとく世界中に広まって、英語ではepidemic(疫病)だったものがpandemic(全世界的流行病)となり猛威を振るっている。
このインフルエンザは正式には「H1N1型」と呼ばれ、普通の季節性インフルエンザ(season flu)とさほど変わるものではないが、厄介なのはこのH1N1ウィルスは突然変異(mutation)を起こし、未知の変異体(unknown variant)となって人の体内で増殖するので、タミフルのような薬やワクチンといったものが効かないケースが出てくる場合があるのだ。
とは言え、慢性病(chronic diseases)を患っていない大半の健康な人々にとっては感染しても通常のインフルエンザと同じく水分をこまめにとって安静にしていれば治る病気には違いないので、それほど恐れる必要はないと思う。
H1N1 is so far too unknown for us to identify the remedy for it, but a lot of liquid and good rest will make you better even if you catch the flu. So don’t be too afraid of it!
こういった表現を覚えて会話の中でさりげなく使えるようになりましょう!
英語にも動物を使ったり、比ゆ的な表現を使ったりしておもしろい言い方をすることがあります。例えば、
1 That was a wild goose chase.
2 Don’t look a gift horse in the mouth.
3 The system is a sacred cow in the country.
などですね。
1は無駄足だったときに使う言葉です。例えば、I went to lots of book stores to find the book, but it turned out the book is out of print. That was a wild goose chase, you know.
2はAlthough the gift may not be the very thing you have wanted, don’t look a gift horse in the mouth. It’s free of chage anyway. など、貰ったものにはけちをつけるなということ。
3はA sacred cow means a custom, system, etc. that has existed for a long time and that many people think should not be questioned or criticized. ということで、「聖域」ということです。
こういった表現を覚えて会話の中でさりげなく使えるようになりましょう!
日常的に使われているけど、意味が理解しにくい英会話表現。
日常会話ではとても頻繁に使われているのに、外国人にとっては理解しにくい表現ってありますよね。例えば日本語でも、「頭来る」とか「腹立つ」というのは「怒っている」という意味の慣用句なのは我々には当たり前でも日本語を学び始めた外国人にとっては「?」だと思います。
英語でも、パッと聞いて我々が「?」と思ってしまうフレーズがたくさんありますが、いくつか挙げてみると、
A: I’m leaving for New York next week.
B: When you get there, Drop Me a Line.
A:来週ニューヨークに行きます。
B:着いたら、メールちょうだい。
“drop me a line”というのは「手紙で近況を伝えてください」の意味で、a line は「一行、一筆、短い手紙」という意味です。現在であればEメールになるでしょうね。
A: We are finished, Tony.
B: No, don’t say that again, Jane.
A: We always repeat the same thing over and over! I can’t stand it anymore.
B: All right. So Much for That.
A:私たちもう終わりよね、トニー。
B:そんなこと言うなよ、ジェーン。
A:だって結局同じことばかり繰り返してるじゃない。もう耐えられないわ。
B:わかった。もうやめにしよう。
“so much for that”というのは「それで終わりにしよう、もうそれで十分だ、結局そんなものだよ」という意味です。よく授業の終わりに出てくる”So much for today.” 「今日はここまで。」というフレーズを思い浮かべればスッと理解できると思います。
A:Do you know when he will come?
B:Beats Me.
A:彼がいつ来るか知ってる?
B:そんなの知るかよ。
“(It) beats me.”というのは「答えが全くわからない、そんなの知らないよ、わかるわけ無いだろ」という、”I don’t know.”のちょっと乱暴な言い方です。beatには「~を閉口させる」という意味があります。
今回は3つ挙げてみましたが、3つとも知ってたよという方はかなりの英語通ですね!